香雪雑記帳表紙｜雑文・レポート・感想一覧｜
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★ショー内容のネタバレあります。あらかじめご了承ください。
SHISEIDO ベネフィーク PRESENTS
2001年７月６日[金]幕張メッセイベントホール→10月27日[土]国立代々木競技場第一体育館
11会場・29公演
2001年７月15日（日） 横浜アリーナ ３日目
16:00開場 17:00開演
お断り：記憶にしたがって書いております。一度しか観ておらず、記憶も曖昧なところがあります。誤りや勘違い、記憶違い等あるかと存じますがご了承下さい。
二年ぶりのアリーナ公演、四年ぶりの全360度センターステージ。遠目には円筒。中央の台は黒、上に銀色のスティールパイプでくみ上げられた同心円状の五つの輪（リング）が水平に。輪にはライト、支柱には上下に動く可動ライト。
P.A.席の傍らから間断なく吹き出るスモークでアリーナ内は柔らかく光るような感じになっていた。ライトが美しく映える。光跡がくっきり空間を切り裂く。
テーマはスターゲイザー。夏の歌をたっぷり。夏と宇宙。
音楽に合わせてライトが演出する。ときにリングがぐるぐるとねじれ動く。そのさまはまるで天球儀。
アンプラグドはアコースティックギター３本＋アコースティックベース１本の男性四人、＋ユーミン。
途中、SAVE OUR SHIPで円筒形の白い幔幕が上の輪から降りて不思議な演出。シルエットショー。ユーミンのシルエットがくるりくるりと。風に吹かれるユーミン、服を脱ぎ捨てるユーミン、宇宙服らしきものを着るユーミン、ヘルメットを被るユーミン、そして宙にふわふわと浮かぶユーミン…。
次の瞬間、幔幕は落ちる。ユーミンはpopな服装でステージ中央に置かれたグランドピアノに向かって座っており、弾きながら歌い始める。♪PARTNERSHIP [after］
♪MIDNIGHT RUN。ステージで爆発する。驚愕。幻想から我が手に心が帰り、わたしは現実に目覚めたような気がした。
横浜アリーナ３日目。ほぼ満員、「立ち見席」の人でアリーナ後方ぐるり取り囲まれていた。客層は年齢層やや高め、30歳代以上多し。（家族連れを除いた）下は20歳代くらい、上は60歳代もけっこういらっしゃった。家族連れ（子どもは小学生低学年〜高校生や大学生）もたくさんいた。わたしの後ろの席は家族四人、両親と中・高校生の娘二人、開演前、父親が娘に一生懸命、曲の説明や解説を説明しているのがほほえましかった。
西スタンド７列98席にて観る。ステージまではずいぶん遠い。手持ちの小さなオペラグラスでは全身の雰囲気と服装のチェックがやっとで、表情まではあまりわからなかった。
ユーミンはときにステージをぐるり駆けめぐり、踊り、歌う。歌は鍛練を積んで年々うまくなっている―本人もそう言っているとおり―。声はあれだけ動いているのにまったくといっていいほど乱れない。※ひこうき雲の中音域がほんの少々怪しかったくらいかな^^;
ユーミンはコントロールして歌う。曲と詞に込められた想いがこちらに伝わってくる。適正に、過不足なく、伝わってくる。コントロールされた情感。だが泣ける。それでこそ泣ける。ユーミンのうたとともにあった自分の暮らしが、時が、記憶が、そのとき感じた五感が、抱いていた感情が蘇る。心のなかに埃っぽく埋もれてしまっていた気持ちが、歌を浴びたとたんに瑞々しく喚起する。ときには新たな感情のステージに、ユーミンはわたしの手をひいて連れていってくれる。普遍の宇宙を教えてくれる。
めくるめく演出、素晴らしい音楽、グッズも適正価格（例えばパンフレットは3,000円で美麗、凝っている。ショーの写真たっぷり）。スポンサーもあってのことだろうけれどユーミンはコンサートやショーでファンに完全に還元している。その点、彼女のやっていることはもっともっと評価されるべきだし、プロのエンターテイナーとして最高だとわたしは思う。
"acacia"で作られた一つの舟に乗って、あなたと望郷の旅に出よう。同じ時間と空間を確実に共有し、まだ誰も見たことのない、でもたまらなく懐かしい世界へ。
"acacia"ツアーパンフレット扉 松任谷由実サイン入り文章より。
(Jul.17, 2001)
Excite：yuming "web acasia tour2001"、acaciaツアー期間限定ホームページ。ツアー中のユーミンを写したPHOTOレポートやオンデマンドのインターネットラジオなど。